徳島県のお酒をご存知でしょうか。徳島県酒造組合のHPには20の蔵元が紹介されていますが、実際に自ら製造している蔵元は7蔵程度しかありません。またその中でも徳島県で純粋に自前で酒造りをしている蔵元は、ほんの一握りしかない危機的な状況にあります。
さて、今回ご紹介する芳水酒造は、清流吉野川の南岸に位置する山紫水明の山峡・井川町に位置する石数450石の小さな蔵元です。地元徳島と香川県で出荷の80%を占めており、ほとんど県外には出ていないお酒と言えます。元代表であったお父様の急逝により、東京の酒販店で修行を積んでいた5代目馬場泰地氏が急遽蔵に戻ることになり、27歳という若さで社長に就任しました。
昨年の夏に蔵元に訪問した際、槽口からとったばかりの新酒を飲み、「この感じならいける」と確信。その味わいをベースに、方向性をブラッシュアップしていき、今回の新酒が完成しました。4月に搾ったばかりの新酒しぼりたてです。バナナや和梨、スワリングすると若干青りんごのような初々しい香りに、オリ由来のミルキー&クリーミーな香りを感じます。ガス感は気持ち程度で、キリッとしたシャープな口当たりに、ほどよい厚みのある旨みと辛口らしいキレの良さ。「フレッシュ&ミネラリー&ドライ」な味わいに仕上がりました。
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徳島県三好市
芳水酒造(有)
◆芳水「のむぞう」純米吟醸 おりがらみ生
1800ml 3,590円 [tax included]
720ml 1,890円 [tax included]
2025.05.19