昔の酒造りの文献をさかのぼってみると、はっきりとは理解できないのですが「菊もと」という言葉が出てくるそうです。それは菊の花が咲くまだ暖かさが残る時期に「水もと」の造りである、生米と蒸米を水に浸け乳酸菌を繁殖させた「そやし水」を使用した酒造りをしていたそうです。その二段仕込みバージョンがこの大倉源流「菊もと」になります。
香りは熟したリンゴをベースに、花の蜜、練乳、ブルーチーズ、醤油、そしてスモーキーないぶしたような香りが漂います。濃厚な甘みと和柑橘を思わす強烈な酸味が同時に押し寄せます。その後口の中で、熟成チーズのような濃厚な旨味が広がり、自然派ワインのようなビネガーを思わす酸味とともに、ゆっくりと消えてゆく余韻も長いリッチな味わいです。飲食店やレストラン向けの試飲会を行った際にも、「まるで貴腐ワインのよう」と多くの方から「ワインみたい」という評価をいただき、他の蔵元には真似できない唯一無二の個性があるということで、「どのような料理と合わせるかということを考えさせられる」という、「料理人の心をくすぐる日本酒」だと言われました。CWSの中でももっとも個性的な1本といえます。ぜひ、お試しください!!
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奈良県香芝市
株式会社大倉本家
◆大倉「源流」菊もと 純米無濾過生原酒
1800ml 3,390円 [tax included]
720ml 1,795円 [tax included]
超フルーティー&ジューシーで、人気爆走中の「きらめき燦然」シリーズは、すべて無濾過生原酒を即詰めしたものですが、毎年、その即詰めしたものを少量だけ火入れして冷蔵庫で熟成させてリリースするのが、この番外編の「薫る冬」です。
桃、パインやマンゴー・洋梨やリンゴなど、さまざまなトロピカルな香りが次々に現れてきます。艶やかな飲み口と、微量のガス感が生き生きとしたフレッシュな印象を与え、中味はトロピカルな香りがより一層口の中で広がり、しっかりとした余韻とともにリッチに消えていきます。甘みと酸味のバランスの良い、フルーティー好きにはたまらない1本に今年も仕上がっています。
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岡山県倉敷市
菊池酒造株式会社
◆燦然 「薫る冬」 純米 雄町65
1800ml 3,465円 [tax included]
720ml 1,815円 [tax included]
10月末に上槽した新酒おりがらみ微活性生です。
この星空は、おりがらみの白濁した色を背景に、紫色のイラストが映える幻想的なイメージから、シリーズの中でもっとも人気のお酒です。「Holiday」は、小左衛門の特徴である「やわらかさ」を活かしながら、現代の流行りに合わせた軽やかさを加え、「やさしさ」を表現し、それを自然をイメージしたコンセプトとラベルに落とし込んだシリーズです。
カルピスを思わすような乳の香りを第一に感じ、そこに青バナナや洋梨のような透明感のある香りを感じます。新酒らしい若々しい口当たりに、炭酸が口の中に広がりますので、酒度±0でも、かなりドライな印象です。ジューシーながらも引きの早い、さばけが良い味わいは、特に脂っこい料理とマッチする、食事と相性の良い1本に仕上がっています。
※きちんと冷やして開栓すれば問題ありませんが、開栓時吹き出す可能性がございますので、ご注意ください。
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岐阜県瑞浪市
中島醸造㈱
◆小左衛門 Holiday「星空」 純米大吟醸 おりがらみ微活性<生>
1800ml 3,630円 [tax included]
720ml 1,890円 [tax included]
今年の5月に発売した穀良都の無濾過生原酒のおりがらみバージョン。小笠原杜氏が趣味で囲っておいた“番外編”のお酒です。1800ml 100本、720ml 200本のみ、売り切れ御免の超限定酒です。
「僕のお酒は絞ってすぐは硬いので、できるだけ冷蔵庫で寝かせたい」願望の杜氏の意見を尊重し、冷蔵庫で10ヶ月以上熟成させた今が飲み頃の1本です。微量のガス感に、切りたての梨のような、未だういういしい爽やかな甘み。+11とは思えない味わいの厚みと後口のキレのバランス。テイスティングしていても思わず「つるん」と飲み込んでしまいたくなるようなみずみずしい味わいです。
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山口県周南市
株式会社山縣本店
◆山縣 小笠原流辛口純米 おりがらみ生<別誂>
1800ml 3,390円 [tax included]
720ml 1,790円 [tax included]
鳴海のシリーズ最終章は雄町の活性おりがらみ生「夕凪」のご案内です。昨年は山田錦を使用しましたが、今年は雄町の純米吟醸酒となります。かなり活性します!お飲みの際は、よく冷やして落ち着かせてから開栓をお願いいたします。
「鳴海」を醸す東灘醸造は、5分ほど歩くと勝浦湾が一望できる、海と山に囲まれた、千葉県勝浦という港町に位置する蔵元です。地元向けの銘柄「東灘」と、直詰という手法でフレッシュさを閉じ込めた限定流通である「鳴海(なるか)」の2ブランドを展開。2020年より、「残草蓬莱」「水府自慢」「雄東」など多くの人気銘柄を手掛けてきた菊池譲氏が移籍し杜氏となりました。
今までリリースした「ふさこがね」「五百万石」はかなりの酸味を感じる味わいでしたが、この雄町は甘みと酸味のバランスが良いジュース感覚!?で楽しめる味わいに仕上がっています。オリと甘みを感じる香りが合わさりバナナミルクのような印象を受けます。強い活性感でラフランスのような香りが口の中に広がりジューシーではありますが、アルコール13%としっかりとした酸味によるバランスの良さから重さを感じません。まるで洋梨のスパークリング「ポワレ」のような感覚でスルスル飲めてしまう、飲み過ぎ注意の1本に仕上がっています!
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千葉県勝浦市
東灘醸造㈱
◆鳴海“夕凪”純吟 雄町 活性うすにごり<生>
1800ml 3,685円 [tax included]
720ml 1,980円 [tax included]
シリーズ最終章は、冷蔵熟成により旨味が引き出された無濾過生原酒!
「これ本当に+16?」と疑うぐらいのアタックの甘み(味わいの厚み)を感じたかと思ったら、ミドルから後半にかけてビビッとくる刺激的な辛さと、味わいの広がり少ないままにズバッと切れる後口は、「やっぱり超辛口だわ」と感じさせる起伏の富んだ味わい。
「超辛口なのにモダン」
「超辛口なのに純米大吟醸」
という完全オリジナルの商品。
蔵元曰く、「波乗りジョーキゲンはTUBEと一緒」なのだそうです(笑)。夏のイメージが強いですが、冬もしっかりと活動をしているとのこと。年間通じて、波乗りジョーキゲンをどうぞお楽しみください。
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山形県酒田市
酒田酒造㈱
◆波乗りジョーキゲン モダン超辛口 純米大吟醸 無濾過生原酒
1800ml 3,590円 [tax included]
720ml 1,890円 [tax included]
美味しいです!ここ3年間コンセプトワーカーズセレクションのお酒を造っていただいておりますが、どのビンテージも文句なしの安定感!また、「おりがらみ」も「直汲み」も「火入れ」もブレがない!
山口のお酒といえば「獺祭」「雁木」「東洋美人」などたくさんの有名なお酒がありますが、この「長陽福娘」を醸す岩崎酒造は、萩焼で有名な萩市にある年間石数300石程度の知る人ぞ知る小さな蔵元。香り程よく、洗練されたシャープで切れの良い味わいが特徴です。
シリーズ最終章はおりがらみの生です。熟した青リンゴような香りに、白葡萄のような爽やかな香り。そしておりがらみ由来のミルキーさ。ガスを感じるシュワッとした口当たりに、ラフランスのような華やかな旨味が広がり、細やかな酸とともに切れてゆく繊細さを感じます。引き出された旨味と辛口本来のキレの良さ。この絶妙なバランスがウリの今が飲み頃の一本です!!
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山口県萩市
岩崎酒造㈱
◆「長陽福娘」アクティブウィンター“冬満喫♪”純米吟醸 おりがらみ<生>
1800ml 3,390円 [tax included]
720ml 1,790円 [tax included]
今売れているお酒といえば「ガス感」「綺麗」「爽やか」「軽やか」…しかし、そのようなお酒ばかりでも面白くない。悦凱陣出身の西垣杜氏が醸す手造りの純米酒は、ふくよかな旨味とそれを下支えする酸。他では真似できない唯一無二の個性がそこにはあります。
シリーズ最終章のチェック紫は、千本錦の生原酒となります。千本錦は、広島県が開発した「山田錦」と「中生新千本」の掛け合わせで、適度に硬さがあり、高精白に向いた吟醸系の酒に適した酒米と言われています。すっきりとした味わいに仕上がる傾向があるので、今年も-2℃の冷蔵庫で生のまま、ゆっくりと半年以上熟成させて、味がのった段階でのリリースとなります。
穏やかながらもふっくらとしたやさしい香り。強いて果物に例えるなら梨でしょうか。つるりとした上品な口当たりに、花の蜜を思わすような甘みがふくよかさを演出。それを下支えするしっかりとした酸味が、味わいに厚みを感じさせます。盃を進めるごとに口の中で馴染んてゆくさまは、亀齢の良さがギュッと詰まった上出来な味わいと言えます。
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広島県東広島市
亀齢酒造
◆亀齢 Check「紫」特別純米生原酒
1800ml 3,630円 [tax included]
720ml 1,980円 [tax included]
シリーズ最終章は低温熟成させた生酒の登場です。まだまだ熟成させたいと思わせるほど、初々しく生き生きとした印象の超辛口酒です。(酒質強いです!)
兵庫県は姫路市にある、本田商店の代表銘柄「龍力」。本田商店の他の蔵とは異なる圧倒的な特徴といえば、原料米の85パーセントに山田錦を使用しており、しかも、最高品質と言われる兵庫県特A地区の山田錦だけを原料米としていること。兵庫県という地の利をフルに生かした、なんとも他の蔵元からするとうらやましいかぎりの蔵元です。その兵庫県産特A地区山田錦の特徴を生かした酒造りをしたいという蔵元の思いを汲んで、あえて磨かずに、蔵元がチャレンジしたことのない、「超辛口」に仕上げた純米酒がこれになります。
メロンや白ブドウ、ライチのような爽やかな印象と、バナナのようなふくよかな香りの共存。生酒らしいまろやかな口当たりの後、広がりすぎない程よいコクを感じ、ストンと落ちるような引きの速さ。低精米とは思えないクリーンな味わいは辛口党には必ず飲んでもらいたい1本です!!
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兵庫県姫路市
本田商店
◆「龍力」正統派 超辛純米酒 生酒
1800ml 3,390円 [tax included]
720ml 1,760円 [tax included]
岡山県は「酒米王国」と呼ばれています。雄町の生産量1位(シェア95%)、山田錦もお隣の兵庫県とは大きく差はあるものの2位。酒造好適米は全国で兵庫、新潟に続き3番目の生産量です。
また、このサンライズシリーズにも使用している朝日米の生産も盛んです。一般米では最も歴史がある「西の朝日」、「東の亀の尾」と呼ばれるお米です。
この「サンライズ=日の出」という商品は少しでも岡山のお酒を知ってもらいたとの思いで誕生しました。もちろん、朝日米を使用していますので、「朝日=サンライズ」にもかけています。
昨年は洋梨の香りが強かったのですが、今年はゴールデンデリシャスのようなリンゴ系の華やかな香りと、白桃を思わすふっくらとした甘みのある香りを感じます。直汲みらしいチリチリとした舌を刺激するガスが躍動感と明るい印象を与え、ふっくらとした甘み華やかな香りが口いっぱいに広がるゴージャスリッチな味わいのお酒です。
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岡山県高梁市
白菊酒造㈱
◆大典白菊 サンライズ ホワイト 直汲み生
1800ml 3,490円 [tax included]
720ml 1,790円 [tax included]