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ずいぶんと昔の話を持ち出して恐縮なのですが、サントリーの発泡酒で「ホップス」という商品がヒットした時期がありました。
それまで「発泡酒はビールのまがいもの」という認識がありましたが、それ以後、ビールの消費は低迷して発泡酒、そして、いまや主流となった「第三ビール」へと続いていきます。
もう時効なので言わせていただくと、はやり当時の発泡酒はあまり美味しくありませんでした。なんか気の抜けた麦汁(!?)を飲んでいるようで、、、しかし、今や発泡酒はもとより第三ビールもたいへん美味しくなりました。あれだけの完成度があれば、そりゃビール飲んでいた人も「こっちでもいいや」となってしまいます。
さて、なんでこんな話をしたかといいますと、日本酒の世界でも原料であるお米を「磨けば磨くほど美味しくなるんだ」という風潮に逆行して、あまりお米を磨かない低精米の日本酒が流行りましたが、はやり出始めの頃はあまり美味しくありませんでした。
しかし、今や醸造技術の向上や、精米そのものの技術向上により、あまりお米を磨いていないお酒でも十分に美味しくなりました(いまや「低精米ですね」という表現自体されなくなりつつあります)。
この天明 MISTUGO 「金」も、お米はあまり磨いてません。しかし、バナナ、幸水梨、白ブドウような落ち着いた香りに、キリッとした酸味を感じる、非常にミネラリーで美味しいお酒です。お米を磨かないということは、そのお米を余すことなく使うエコな日本酒ということ。既成概念を捨て、頭で飲むのではなく、ぜひ「感じて」ください。
福島県 曙酒造
天明 MISTUGO 「金」 山廃純米80<生>
1800ml 3,300円 720ml 1,760円[tax included]

2020.07.06