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コンセプトワーカーズセレクション

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山口県は周南市に中島屋酒造場という小さな蔵元があるのをご存知でしょうか。山口の酒と言うと獺祭、雁木、東洋美人と名だたるお酒がある中で、小さく無名な蔵元は埋もれがちではありますが、この中島屋酒造場は小さくともキラリと光るイイ蔵元なんです。

生もと造りで常温や燗にして美味しい「カネナカ」、もっとも古い銘柄で甘くて高い香りが特徴の「寿」、そして、中心的な存在の屋号を銘柄にした「中島屋」と代表銘柄が3つあり、年々クオリティーが上がっている隠れた注目蔵であります。

実際に蔵元に訪問してみるとその秘密がわかります。2021年に蔵の大幅な移築改修を行っており、その際に麹室を新しくしたり、大型タンクをすべて廃棄し、全量小仕込み化を実現。造りの現場が新しく非常に綺麗に保たれています。それが近年の綺麗な酒質の向上に繋がっているのでしょう。また、12代目当主・中村信博氏(36)は、東京農業大学醸造科にて酒造りを学び、卒業後、山形の上喜元で有名な酒田酒造で2年間の修行を積んだのち、実家に戻られています。お父さんも造りの手伝いをしますが、高齢のために信博さんがほぼ一人で孤軍奮闘。ネットで調べてみて下さい。いつも臨時休業になっています(実際は営業している)。寡黙で恥ずかしがり屋の信博さんに対し、「少し垢抜けた商品を作りましょう!」ということで、今回のコンセプトワーカーズセレクションの商品が誕生しました。

リンゴや桃のような甘くフルーティーな香りに、メロンやライチのような若々しい香りを感じます。強いガス感ではないですが、即詰めしたチリチリとしたガス感が残っており、やわらかくふくよかな甘味が後追いしてきて、ゆっくりと優美に引いてゆく味わいです。レギュラーの商品より、ガス感を残し、少しアルコールを下げる分、甘みを出して欲しいというリクエストに見事に応えてもらったオリジナルな1本に仕上がりました。

2024.03.26