昔の酒造りの文献をさかのぼってみると、はっきりとは理解できないのですが「菊もと」という言葉が出てくるそうです。それは菊の花が咲くまだ暖かさが残る時期に「水もと」の造りである、生米と蒸米を水に浸け乳酸菌を繁殖させた「そやし水」を使用した酒造りをしていたそうです。その二段仕込みバージョンがこの大倉源流「菊もと」になります。
香りは熟したリンゴをベースに、花の蜜、練乳、ブルーチーズ、醤油、そしてスモーキーないぶしたような香りが漂います。濃厚な甘みと和柑橘を思わす強烈な酸味が同時に押し寄せます。その後口の中で、熟成チーズのような濃厚な旨味が広がり、自然派ワインのようなビネガーを思わす酸味とともに、ゆっくりと消えてゆく余韻も長いリッチな味わいです。飲食店やレストラン向けの試飲会を行った際にも、「まるで貴腐ワインのよう」と多くの方から「ワインみたい」という評価をいただき、他の蔵元には真似できない唯一無二の個性があるということで、「どのような料理と合わせるかということを考えさせられる」という、「料理人の心をくすぐる日本酒」だと言われました。CWSの中でももっとも個性的な1本といえます。ぜひ、お試しください!!
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奈良県香芝市
株式会社大倉本家
◆大倉「源流」菊もと 純米無濾過生原酒
1800ml 3,390円 [tax included]
720ml 1,795円 [tax included]
2024.12.06