遊穂を醸す御祖酒造は、琵琶の長寿、菊姫、常きげんと名だたる蔵元で酒造りをしてきた能登杜氏の横道氏を筆頭に、藤田社長も含め、日本酒とは「主役である料理に寄り添う存在であること」という考えに重きを置いた反香り系の蔵元です。
しかし、けっしてマニア受けする味わいを狙うのではなく、設備や造りに積極的に新しいものを取り入れてながらも、あえて自分たちが貫いてきた考えを、10年以上にわたり守り、進化し続けてきたのが「遊穂」というお酒なのです。
この年輪は、そのコンセプトを最大限に、かつ熟成による味の違いを楽しめるように設計されたシリーズになります。
和梨やメロン、たきたてのお米を思わすような、ふっくらかつみずみずしい印象の香り。
口当たりはやわらかく、ゆっくりと角がとれたような丸い旨味が舌に乗るイメージで、最後まで、トゲトゲしたところがなく綺麗に消えてゆく、どこまでも飲み続けられる味わいです。
冷しても美味しいですが、常温からぬる燗がこのお酒の本領だと思います。
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石川県 御祖酒造
遊穂 「年輪」 THE FIRST 純米酒
1800ml 3,135円 [tax included]
720ml 1,650円 [tax included]
2022.10.05