
HYAKUJYURO
岐阜県 林本店
Farmers and Agriculture
「農業生産法人 森ライス」
Brewing / Brewer
「林本店」
Design and Art
「納島 正弘」

商品コンセプト
女性の感性が生きた新ブランド。
伝えたいのは歌舞伎同様、日本の伝統と文化。
2015年は、林本店にとって生まれ変わり(reborn) の年となりました。秋田にある鳥海山で有名な天寿酒造の元杜氏を勤めていた佐藤俊二氏を技術顧問に招き、設備を一新。女性である林社長自ら若い蔵人と一緒になってお酒を造っていました。そんな年に生まれた百十郎のオリジナルシリーズ。いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくという「不易流行」の精神をお酒にも表現したい。毎年、進化し続ける酒質とともに、日本酒という伝統を守り、国内だけでなく海外の人にも知ってもらいたいという思いから、このKABUKIは誕生しました。
Introducing Japanese tradition and culture
just like Kabuki with a women's sensitivity.
In 2015, Hayashi Honten was reborn. The president, Ms Rieko Hayashi, invited
Mr Shunji Sato as a technical advisor, who worked as a master brewer at the famous
brewery at Akita prefecture. She retooled equipment and has worked with her employees
to make sake. Hyakujuro KABUKI was born as the new series in collaboration
with our company, SAKE- SHOW YAMADA. Want to express "Fuekiryuko," the idea of
the immutability, mixture of unchangeability and openness to the changing things.
Want to keep the tradition of sake along with the quality evolving every year. And
Want to spread the charm of sake to people from all over the world. Hyakujuro
KABUKI series was born from these thoughts.

酒米生産者 「農業生産法人 森ライス」我々はただ米を作っているのではない。
米作りは地域・環境を守ることに繋がる。
全国で唯一、岐阜県のみが作っているお米があります。それが「ハツシモ」というお米です。百十郎キュベ・ジャポンの緑の富士山のラベルのお酒に使用しています。粘り気が少なく、炊いた感じが固めに仕上がる。その特徴を生かし、県内外のお寿司屋さんのシャリとして愛用されています。百十郎を造る林本店では、早くからこのハツシモでお酒を造ってきた経緯があります。ハツシモを漢字で書けば「初霜」と書くように、日本の米の中では収穫時期がかなり遅いお米で、11月中旬の初霜が降りる頃までじっくりと栽培されたことが名前の語源。よって、コシヒカリやササニシキ等に比べると粘り気が少なく、大粒。食用米でありながら酒米としても使いやすく、なかなかの力強い味わいのお酒に仕上がるのが特徴です。技術顧問の佐藤さんも「酒米としてのハツシモは、下手な酒造好適米よりも可能性がある」と太鼓判を押します。
蔵から約20分程度。このハツシモを作っている森ライスの森淳一さんを訪ねました。農家さんの高齢化でなかなか新しいことにチャレンジしにくい業界の中、代表を務める森さんは40代と若く、新しいことにも意欲的です。この度は、名古屋にある精米会社、近喜商事の兼松さんにお願いして、お米を精米する際に生産者までトレイスしてもらい、森ライスさんが作ったハツシモで醸したキュベ・ジャポンをお持ちしたら、非常に喜んでいただきました。
農家さんの高齢化により米作りを辞める人が増え、毎年2~3町分の田んぼをお願いできないか、と話があるそうです。安易にも「どこまで増やしていく予定なのですか?」と尋ねると、「単にモノは作れても、環境を守ることができないんです。我々だけではどうしても人手が足りません。地権者が用水路を掃除したり、地域の人がゴミ拾いをするなどしていただかないと。米作りというのは、地域を守ることに繋がりますし、環境保全の役割も担っていると思うのです。」
我々お酒の飲み手は、原料米という観点だけでなく、農家、強いては農業も考えながらお酒に触れ合うことができれば、お酒の新たな楽しみ方は見つかるかもしれないと感じた一幕だった。

蔵元 「林本店」
不易流行の心で、伝統の中にもWOW!(ワォ!)の楽しみがある酒造りにチャレンジし続けたい。
百十郎キュベ・ジャポンを造る蔵元が岐阜県各務原市にある林本店です。1920 年創業。林本店のある各務原市は航空産業の盛んな街で、もともと陸軍の航空基地が存在したことから「征空」という銘柄のお酒を造っていました。現在は「榮一」というブランドと、2012 年に現5 代目林里榮子氏が命名した「百十郎」が主力商品となっています。秋田にある鳥海山で有名な天寿酒造の元杜氏を勤めていた佐藤俊二氏を技術顧問に招き、設備を一新。若い蔵人と一緒にチームワークでお酒造りに励んでいます。不易流行の心で、伝統の中にもWOW!(ワォ!)の楽しみがある酒造りにチャレンジし続けたい。常に考え、提供し続けること。それが林本店の提案です。

デザイン 「納島 正弘」
百十郎=歌舞伎
インパクトがあり、ネーミングとラベルが即一致するわかりやすさを追求。
[Profile]
1960年9月15日、尼崎市生まれ
有限会社 ROCKETS 代表取締役を経て 株式会社 地域デザイン研究所 設立
LLP「森から杜へ」組合員 雁木タクシー NPO法人「雁木組」理事 兼アートディレクター
安田女子大学文学部非常勤講師
穴吹デザイン専門学校非常勤講師
広島アートディレクターズクラブ(“H”ADC) 会長、 ひろしまデザインネットワーク 会長、 広島広告協会会員、 広島市産業振興センター 工業支援アドバイザー、 公正取引委員会下請取引等改善協力委員