「土佐しらぎく」ナチュール
TOSASHIRAGIKU
高知県 仙頭酒造場
農家・農業
「高知県産アキツホ」
造り・造り手
「仙頭酒造場」
デザイン・芸術
「オリシゲシュウジ」
商品コンセプト
ワインの「ヴァンナチュール」の世界を日本酒で表現してみたい。
仙頭酒造場の代表銘柄「土佐しらぎく」。蔵に訪問した際、杜氏である仙頭竜太さんに「土佐しらぎくの目指す酒質とは?」と聞いたところ、「スッキリながらも昔の辛口酒といわれる土佐酒とは異なる、透明感のある上品な香り、繊細かつまるみのある味わい」であると言います。それは飲んでみるとすぐにわかります。香り・味わい・喉越し、まさに嫌味のないニュートラルな味わいで、すっと体に染みわたる「ナチュラル」なイメージがあります。
それはまさにワインでいう「ヴィンナチュール」(自然派ワイン)のようなイメージ。ヴァンナチュールを説明すると長くなりますので割愛しますが、可能な限り自然に寄り添い、自然の力を存分に引き出せるように作られたワインのことであり、飲んでいて疲れない、食卓に一本常に置いてある、日常に寄り添うイメージのお酒です。
リリースした後日、竜太さんに「土佐しらぎく ナチュール」というネーミングについて聞いたところ、「私も昔、フランスに行った際にヴァンナチュールはたくさん飲みましたし、非常に好きなジャンルのワインです。なので、今回のネーミングは非常に気に入っています」。ここに「土佐しらぎく ナチュール」が誕生しました。
酒米生産者 「高知県産アキツホ」米作りに不安定な土地柄、注目したのは飯米「アキツホ」。
高知県は土佐辛口酒などのイメージ通り、酒の国として全国に知られていますが、その原料米は県外依存度が高く、酒造好適米に関しては、ほぼ全量を県外に依存していました。現在では、吟の夢を筆頭に県オリジナルの酒造好適米を使用する蔵元が増えましたが、毎年生産量が不安定なのが現状です。そこで注目したのが、高知県で栽培されている飯米「アキツホ」。かつて主要産地は広島県でしたが、現在では高知県と奈良県が主要産地です。飯米としての利用は減りましたが、近年醸造用に向く品種であると評価され、使用する蔵元が増えています。土佐しらぎくナチュールは、高知県産のアキツホを使用しています。
蔵元 「仙頭酒造場」
透明感のある上品な香り、繊細かつ味にまるみのある味わいを目指して。
土佐しらぎくナチュールを造る仙頭酒造場は、明治36 年創業。創業当時の「志ら菊」という銘柄は、初代仙頭菊太郎の「菊」と、白菊のように清らかで綺麗なお酒を醸したいという思いから命名。現在、営業・事務を担当している蔵元のお嬢さんである仙頭美紀さんが、蔵に戻って2年目に特定名称酒を中心とする銘柄「土佐しらぎく」を立ち上げます。そして平成17 年、全国の酒蔵で働いた経験をもつ仙頭竜太さんが新しい杜氏としてやってきます。現在は美紀さん、竜太さんのご夫婦で透明感のある上品な香り、繊細かつ味にまるみのある酒造りに励んでいます。
デザイン 「オリシゲシュウジ」
ナチュールを意識した、無駄を削ぎ落とした引き算のデザイン。
色々と試行錯誤の上、ナチュールを意識した、無駄を削ぎ落とした引き算のデザインを心掛けました。
自然界の「天地水」を3部作のラベルに表現。
「天」・・・
太陽、月、空気、大気、気候を描写。天の恵みのイメージ。
「地」・・・
大地、地平線、水平線、山の稜線を描写。大地の恵みのイメージ。
「水」・・・
雨、海、河、川の流れ、霧、水しぶきを描写。水の恵みのイメージ。
[Profile]
穴吹デザイン専門学校インテリアデザイン科卒業
有限会社ユー環境デザイン入社。道路、河川、公園の修景・土木設計に携わる。主に公共事業。日々の設計・計算書業務に加え、完成予想図などのパースも担当、提案書や納品報告書へ組み込む。
株式会社日美入社。印刷物等紙媒体・ウェブのデザイン・データ制作を中心に、広告制作に関わる。
2004年よりフリーランスへ。現在に至る。