中島屋のシリーズ最終章は、即詰め瓶燗火入れの登場です。即詰めによる火入れながらもガス感のあるフレッシュさと、熟成によるまろやかさが見事に調和し、今がまさに飲み頃の一本に仕上がっています。
山口の酒といえば名だたる蔵元が多い中で、中島屋酒造場は小さくともキラリと光る蔵元です。代表銘柄は3つあり、生もと造りで常温や燗で美味しい「カネナカ」、もっとも古い銘柄で甘さと華やかさが特徴の「寿」、そして屋号を冠した中心的な存在の「中島屋」です。そのクオリティの高さに惚れ込み、コンセプトワーカーズセレクションへの参加をお願いしました。味わいのプチプチとしたガス感と、銘柄「寿」を掛け合わせて「プチプチ寿=小さな幸せのお裾分け」という意味を込め、ユーモアのあるコンセプトとラベルが完成しました。
前回・前々回の生酒は酵母にM310を使用しましたが、この火入れには1801酵母を採用しています。白桃やリンゴのような華やかな立ち香に加え、パインを思わせるトロピカルな含み香。ただし1801酵母にありがちな強すぎる香りではなく、あくまで上品にまとまっています。微量のガス感と、角の取れたまろやかな口当たりは新酒のときにはなかった魅力。ふわっと広がる色気のある甘みも、広がりすぎず上品にまとまっています。酸味とのバランスも良く、苦味や渋みを抑えた、まとまりのある上出来な味わいに仕上がっています。
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山口県周南市
中島屋酒造場
◆中島屋 プチプチ寿 純米吟醸 火入
1800ml 3,690円 [tax included]
720ml 1,995円 [tax included]
2025.09.09


