近年、醸造技術と醸造設備の向上により、日本酒はより洗練された雑味の少ないクリーンな味わいへと進化していくなか、どれを飲んでもハズレくじを引かなくなったことは良いことですが、没個性への時代に突入しました。各蔵元、進化していく中でのアイデンティティーを模索する中で、「萩乃露」らしさを120%表現した、時代に左右されない「パワフルな酒質」を追求していったのが大人気の肉食系純米酒シリーズです。
今年の山田穂は例年とはちょっと異なる香味に驚かされました。昨年のコメントを振り返ると「熟したリンゴや梨、バナナのような香りに、クリームやバターのようなコクを感じる香味」とありますが、今年は香りが全然異なります(いい意味で)。ワインを飲んでいる方なら一発でわかりますが、甲州ワインのようなスモーキー感。セミヨンやリースリングが熟成したときに感じる紅茶のようなオリエンタルな香りを感じます。ガス感はしっかり残っており、例年より硬さを感じるシャープな印象の味わいは、高アルコールでパワフルという肉食系純米シリーズからすると異例の洗練されたスマートさを感じる味わいに仕上がっています。
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滋賀県高島市
福井弥平商店
◆萩乃露 肉食系純米酒 山田穂直汲み<生>
1800ml 3,390円 [tax included]
720ml 1,790円 [tax included]
はちみつやメープルシロップのような密度のあるとろりとした香りに、和柑橘を思わす酸味も香りから感じ取れます。アルコール15度原酒に仕上げてあるため、香りの印象からすると口当たりがかろやかでみずみずしい印象を受けます。
真骨頂はここから。中味でさまざまな味わいがポンポン湧いて出てきます。洋梨?さくらんぼ?黄桃?パイン?バナナ?その不思議な味わいはまさに「フルーツポンチ」!単調な甘酸っぱいお酒とは異なる複雑味を感じさせます。濃密さを感じながらもかろやかという不思議な味わいに誰もが魅了されることでしょう。
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福島県河沼郡
曙酒造株式会社
◆ハニー天明 かろやか貴醸酒<生>
1800ml 3,850円 [tax included]
720ml 1,980円 [tax included]
2年前にリリースし好評をいただいた「八幡川さくらんぼ」。とある蔵の社長が「旨いから製法を教えて」と八幡川の長谷川杜氏に聞いたこともあるぐらい、ユニークで面白い味わいなのですが、杜氏の意向で造り方は非公開。麹比率を高くして、通常の発酵過程とは異なる製法で造った、加水を一切していないアルコール度数8%の原酒というところまで。しかし本当にスゴイのは手間のかかる「袋吊り」だということ。通常のヤブタで搾ると根詰まりをおこしてしまうそうです。
その系譜を引き継ぐのがこの純米爽酒「きゅん」です。和梨やさくらんぼのようなみずみずしい甘みと和柑橘を思わす酸味。まさに「甘酸っぱい」味わいのお酒。アルコール8%ということもあり、高級なフルーツジュースを飲んでいるかのように飲みやすいです。よーく冷やして、お楽しみください。
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広島市佐伯区
八幡川酒造株式会社
◆八幡川 純米爽酒「きゅん」
500ml 1,650円 [tax included]
豊能梅は毎回搾ってすぐも爽やかな印象で美味しいお酒ですが、どこか硬さ、味の広がりが未熟と感じることもあります。そこでコンセプトワーカーズセレクションでは、早飲みしても美味しく飲めるようおりがらみ生を春先にリリース。そして、半年以上生のまま低温で熟成させ、味が乗った頃にリリースするのがこのお酒です(オリは無し)。みずみずしくハツラツとした印象を残しながらも、香味に深みと丸みを感じる低温熟成の良さを感じます。
AC95酵母の特徴がそのまま現れているような、リンゴとバナナの香りが共存した嫌味のない香り、ラムネを思わすようなミネラル感。生酒らしいみずみずしくハツラツとした口当たりに、ガスを感じるほどではありませんが、繊細な酸味が舌を刺激し、低温熟成により引き出されたほどよく広がる丸み・旨味とともに、スマートに切れていくのシャープな印象のお酒です。
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高知県香南市
高木酒造㈱
◆豊能梅 REFRESH 純米吟醸 <生>
1800ml 3,490円 [tax included]
720ml 1,815円 [tax included]
ちょっから百十郎フルモデルチェンジの最終章は、おりがらみ生です。
百十郎のロゴを全面に出し、花札をモチーフに、日本の伝統と辛口の爽やかさを表現したラベルです。
全シリーズ+10以上の振り切った辛口の味わいをご堪能ください!青リンゴや和梨のような爽やかな香りと嫌味のないオリ香を感じます。飲み口のガス感はそこまで強くありませんが、初々しくミネラリーな印象でキリッとした印象を受けます。その後の中味の甘みの広がりは少なく、スパッと消えてゆくキレのよさは、やはり超辛口だなと感じさせます。酸味が強いお酒ではありませんので、全般的に和食との相性が良いです。白身魚の刺し身、イカの塩辛、あんきも、焼き鳥の塩。定番居酒屋メニューとの相性はバッチリです。
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岐阜県各務原市
林本店
◆ちょっから百十郎 純米吟醸 おりがらみ生
1800ml 3,410円 [tax included]
720ml 1,815円 [tax included]
きらめき燦然は、その名のごとく、より綺羅びやかな、飲んだ瞬間に明るさを感じ「ウマ!」と叫びたくなる、躍動感のある味わいを目指しています。もともと、どちらかというと甘口・旨口な味わいのお酒で、無濾過原酒となるとより濃厚です。それにガス感を持たせることにより、爽やかさと躍動感を演出しました。
コンセプトワーカーズセレクションの中で、もっともフルーティーなお酒となります!
何の香りといえば書ききれないほどのトロピカルな香り満載です。桃、パインやマンゴー・洋梨やリンゴなど、さまざまな香りが次々に現れてきます。とろりとした艶やかな飲み口と、微量のガス感が生き生きとしたフレッシュな印象が与えます。中味はトロピカルな香りがより一層口の中で広がり、しっかりとした余韻の長さも感じます。甘みと酸味のバランスの良い、フルーティー好きにはたまらない1本に今年も仕上がりました。
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岡山県倉敷市
菊池酒造
◆新きらめき燦然 純米酒 雄町65<生>
1800ml 3,465円 [tax included]
720ml 1,815円 [tax included]
来福といえば、「フルーティー」「優美な甘み」「ジューシー」「ふくよか」といった印象がありますが、それを大福にかけてコンセプト化した「冷やしておいしい」シリーズ。第一弾が「はっさく来福」、第二弾は「メロン来福」でした。そして最終章が大福の王道「いちご来福」の登場です。
王道にふさわしい、花酵母の中でももっとも華やかな香りを生成するオシロイバナ酵母を使用した、出羽燦々50%精米の純米大吟醸です。リンゴや白桃を思わす、みずみずしい甘みを感じる魅惑的な香りに、イチゴのようなキュートな印象、さらにはマンゴーやパインを思わすトロピカルなニュアンスもあります。フレッシュな口当たりに、ぽっちゃりとしたやわらかい甘み、鮮やかな酸味がジューシー感を演出。このフルーティー&ジューシーな味わいは、絶対にクセになること間違いなしです!!
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茨城県筑西市
来福酒造㈱
◆冷やしておいしい いちご来福 純米大吟醸
1800ml 3,390円 [tax included]
720ml 1,790円 [tax included]
蔵元の27代目の当主である齋藤雅昭氏が考えた新しいブランドに、「飛囀 -HITEN-」というお酒があります。伝統である山廃仕込を守りながらも、「新しい味わい」「次世代へ届けたいお酒」を目指し造られました。「他の蔵元がやっていない振り切った味わいのお酒を造らないと差別化ができない」という考えのもと、新感覚のお酒が誕生しました。CWSはこのシリーズをベースに、弊社の要望を加味しながら独自の配合でつくっていただいたオリジナル商品です。
ライムやレモンを感じさせる爽やかな柑橘系の香りに、乳酸のやさしい香りが合わさっています。軽やかでつるりとした口当たりに、やさしい甘みと軽快な酸。それはまるで穏やかな甲州ワインのようなイメージです。「温めても飲んでみてください」と言われ試してみると、これまた意外とアリ。冷酒ならワイングラスで、燗酒なら平盃がオススメです!
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秋田県にかほ市
飛良泉本舗
◆飛良泉 サワーガール 純米吟醸
1800ml 3,960円 [tax included]
720ml 2,090円 [tax included]